Tiny Garden の楽々人生

谷川和久が綴る 時系列を全く無視した 雑記(not 日記)の倉庫

週末の恋人たち

※2007/3/22更新の記事より
 
つい一ヶ月程前のコトだ。
 
♪ 求人広告片手に
 仕事をみつけにいこう
 いつかあの娘と約束したとおり ♪
 
なんて、優雅で呑気な唄を口ずさみ乍ら、
求人のフリーペーパーを集めて回ってたのだが、
その唄「週末の恋人たち」の、
二番の歌詞の一部だけがどうしても出て来なかった。
  
毎回、家に帰ったら、歌詞カードを見てみよう、
と、思いつつ、家に帰ると、それすら忘れていた。
 
で、やっとこさ、家で確認するのを思い出し、
探してみると、はて?ない?
 
収録アルバムは、かの名盤、
NIAGARA TRIANGLE VOL.2』だ。
 
大滝詠一御大が、
自ら注目する若手を二人ピックアップして
三人で一枚のアルバムを作る、
と云うコンピレーション・アルバムで、
第一弾が、伊藤銀次さんと山下達郎さん、で、
第二弾が、佐野元春さんと杉真理さん、で、
かれこれ、25年、第三弾は登場していない。
 
アルバム冒頭、いきなりのフルスロットル、
疾走感溢れ過ぎのロックンロールナンバー、
「彼女はデリケート」、
レコードなのに、音程とか度外視、で、唄いまくる、
佐野さん、は、カッチョ良かった。
 
ちなみに、
当時、佐野さんは、極端に声がうわずる癖があり、
事務所の先輩である『やしき』さんに、
「どうしたらライブで上手く唄えるんですか?」
と、訊いたらしく、
『やしき』先輩が、自分のTVショウで自慢していた。
 
しかし、「彼女はデリケート」に於ける、
その、うわずりっぷり、が醸し出す疾走感は、
ロックンロールレコード史上に特筆すべき偉業だ、
と、僕は思う。
あれがジャストな音程じゃ、魅力半減以下じゃないかな?
 
手に取った人ほとんどの人は
大滝さん目当てだったであろうこのアルバム。
リリースの二ヶ月後に、
佐野さんも、杉さんも、
それぞれのオリジナルアルバムをリリース、
と、云う、
プロデューサー大瀧氏だか、レコード会社だか、
の、ナイスな仕事っぷり!だったのだが、
僕は、正直、杉さんの方に期待しつつ、チェックした。
結果、僕の心を鷲掴みにしたのは、
佐野さんのアルバム『SOMEDAY』であった。
 
 
あ、「週末の恋人たち」
『Slow Songs』って、
佐野さんのラブ・ソングばかりを集めた、
コンピレーション・アルバムに入ってたや。
 
しかし、やはり、
NIAGARA TRIANGLE VOL.2』、
買うか…。