Tiny Garden の楽々人生

谷川和久が綴る 時系列を全く無視した 雑記(not 日記)の倉庫

小指の想い出

バンドに参加している。
素人の趣味のコピーバンドで、
僕のパートは見張り番である。
 
或る日のスタジオ練習。
 
ピアノのフレーズが印象的な
楽曲を合わせていたのだが、
どうにもその肝心の
ピアノのフレーズが気持ち悪い。
 
他の楽器との兼ね合いか?
音のバランスの問題か?
とも思ったがそうではない。
何かがオカシイ。
 
♪ レミミレミーシドドシドー ♪
と云うトップノート(※)に
(※一番高い目立つ音)
三度下のハモリが付くフレーズ。
 
一人で弾いてもらって、
フレーズ及び運指を確認するが
どう見ても合っている。
 
何故だ。
気のせいなのか?
 
リーダーでもある鍵盤弾きを囲み、
皆で混乱する中、
一人のメンバーが気付く。
 
「小指、動いてるけど、
 鍵盤、沈んでない…」
 
云われた鍵盤弾きが云う。
 
「あ、バレたー?
 小指、ギリギリやねん(笑)」
 
わかってたんかいっ。
そらトップノート聴こえんはずやわ。
他の音を省略してでも
トップノート強い指で弾かんかい。
 
あみんの「待つわ」のサビを
加藤晴子だけで聴いてるようなもんだ。
岡村孝子を連れて来い。
 
そんなリーダーの下、
僕たちは楽しく音を鳴らすのだった。
 
僕のパートは見張り番である。