Tiny Garden の楽々人生

谷川和久が綴る 時系列を全く無視した 雑記(not 日記)の倉庫

空っぽの器

昔の記憶がない
 
古い記憶が薄い自覚はあった
幼少期・学生時代の記憶
実家のお雑煮の味付けや出汁
 
何も覚えていない
 
古い記憶だけかと思ったら
最近の近い過去も覚えていない
思い出せない
 
ヒトはどのように
記憶を辿るのだろう
 
聞いていれば
まるでビデオフィルムを
再生するかのように
物語を語るヒトがいる
 
僕の記憶は
云うならば「文字」
「文字」ではないまでも「言葉」
であろうか
 
「誰それ」と「何処そこ」へ「行った」
程度の情報で
添付される資料は動画ではなく
「スナップ写真」
朧気で曖昧なピンボケの静止画
それさえも
下手したら
「実際に残っている写真」
を見て残っている後付けの記憶だ
 
誰か
僕の代わりに
僕を記録してくれなければ
僕の記憶の
一瞬一瞬のピース達は
起ち上がって通り過ぎた瞬間から
風に舞い飛び
僕に堆積も沈殿のせず
通り過ぎて行く
 
僕は空っぽだ