Tiny Garden の楽々人生

谷川和久が綴る 時系列を全く無視した 雑記(not 日記)の倉庫

彼女が自由に踊るとき

ここ一年程は、三・四ヶ月程度に一度は、
長崎の実家に帰るようにしている。
 
この秋の帰崎にて、
さて墓参りへ行こうかと云う際のコトだ。
 
「あ、じゃ、もし、中華街とか寄るとやったら、
 ついでに、ブタマンば買って来て。
 わざわざ寄らんでいいから、
 もし、近くに寄ったらでよかけん。」
と、母。
 
うむ、母よ、
地元だから分かってると思うが、
ついで、とか、近く、とか、
そんな土地の関係性ではないな。
狭い町だから、すぐだけどよ。
 
「ほら、あたしもお父さんも、
 割りと好きやったとけどさ、
 順子(母の娘/私の姉)のおった時は、
 『あの美味しか味は
  ラードの沢山入っとっとさ
  あんまり食べたらいけん』
 って、食べさせてくれんやったとよー。
 久し振りに食べたかとさ。
 別に、ついで、でよかけん。」
と、母は云う。
 
むー、スクエアの姉のせいか。
やむなし、と、
「あ、わかりました、買って来ますね」
と答えるワタクシ。
 
 
時は移って、夜、居間にて、
二人で焼酎を呑みつつテレビを眺めていた。
 
「あたし、このヒト、割りと好きなのよー。」
と、母。
 
テレビにはマツコ・デラックスさん。
母の『割りと好き』は、
概ね『随分と好き』の意のような気がする。
 
「お父さんがさ、
 このヒト嫌いやったけんが、
 お父さんのおる時は見れんやったとよー。」
と、母は云う。
 
むー。
確かにスクエアな父には、
あーゆー性別は理解出来なかったし、
忌み嫌っていたはずだ。
やむなし。
「僕も、好きですよ」
と、答えるワタクシ。
 
 
ふむ、よし、
今度帰る時は、
551の蓬莱の豚まんを土産に買って帰ろう。