流浪の民である。
長崎市内で生まれて、
幼稚園の前に大分市、
小3で長崎の五島列島の福江市、
小6の途中で長崎市、
と、父親の転勤で転居をした。
一番、離れるのが淋しかったのは
五島の福江島で、自ずと
長崎市への転居は正直イヤだった。
しかも、長崎市の田舎者が
五島列島から来た田舎者を
「こいつ、ナマっとる」
とバカにするのだ。
方言って云ったって九州内じゃん、
同じようなモノじゃん、と、
他所の方はそう仰るかも知れないが、
それなりに違うとですよ。
河内と京都くらいには違うとばい。
さて、
「げなづら」
の話しはご存知であろうか?
長崎に修学旅行にやって来た
別の地方の学生達が
「~づら」(=~だよね)
と方言で大声で話しているのを
耳にした長崎の人間が
「『づら』げな(笑)」
(=『づら』だってさ(笑))
と他地の方言をバカにして、
それを耳にした修学旅行生が
「『げな』づら(笑)」
(=『げな』だってさ(笑))
と長崎弁をバカにした、
と云うフェイク冗句である。
実際には、長崎は
異文化を喜んで受け入れる町である。
多分。
その後、僕は、
大学進学で大阪へ転居し、
長崎弁を未練なくあっさりと捨てて、
大阪弁のコピーに励んだのであった。