Tiny Garden の楽々人生

谷川和久が綴る 時系列を全く無視した 雑記(not 日記)の倉庫

さだロック

一番最初に夢中になったアイドルは
さだまさしさんである。
 
三つ年上だった姉が好きで、
僕も小学校三年生の時には既に
普通に生活レベルで聴いており、
福江島五島列島)でのコンサートへも
当然のように連れて行って貰った。
(記憶違いでなければ椅子なしで
 直接床に座ったのではなかったか?)
 
昭和57年、1982年、
さだまさしさんのアルバム「夢の轍」。
 
当時、
僕側の家族への距離の取り方の問題で
ほとんど言葉を交わさなくなっていた姉、
姉、の名は順子さんと云うのだが、
その姉に対し、彼女が帰宅するなり、
思わず、いきなり、「この曲、泣く」
と、僕が感情を漏らしてしまった曲が
収録されている。
 
多分、姉が購入したアルバムを、
僕が勝手に先に聴いたのだろう。
 
大切なコトなのでもう一度云う、
姉の名前は順子さんと云う。
 
1983年のLPまではリアルタイムで聴いた。
そして、やがて、僕のアイドルの座は
佐野元春さんに遷るであった。
 
大学に入り、軽音楽部に入り、
「どんな音楽が好きなの?」
と云う話になり、何故か、
さだまさし中島みゆき佐野元春
なんて外に云えない自分がいた。
 
地方出身者と云うコンプレックス、や、
ニューミュージック、邦楽=ダサい、
みたいなイメージ、に、
ハナから負けてしまっていたのだろう。
 
今になって思うが、
さださんの音楽は、
その言葉のチカラだけではなく、
幼き僕にとっては、ロック 、
初めて触れるロック、であった。
 
『胡桃の日』『飛梅』、の、
激しく美しいギターソロ、
暴れまわるストリングス、
『夕凪』、の、泣きのギター。
 
うん、そして、そこには、
それだけの長い尺のソロが必要なのだ。
 
それが松原さんのギターと知るのは、
もっともっともっと後のコトであった。
 
勿論、渡辺俊幸もスゴい。
 
 
追悼。


夕凪/帰去来収録曲 # さだまさし(CD音源)