こんな夢を見た
何かの音で目覚めると
父親も隣りで目を覚ます
慌てた様子で時計を見て
「しまった」と云う顔をしている
目覚まし時計のジリリと云う音が
何処かで小さな音で聞こえている
ソファーの上のどこか
脱いだ衣服に被われ隠され
音を消されているようだ
「大丈夫ですか?」
と父に訊くと
「大丈夫」
と応えたんだか頷いたんだか
抱えた荷物には
「13時着」と書いてある
時計は12時を指している
多分 大丈夫ではない
スーツの上に
見たコトもない綿みたいな
ふわふわっとした素材
それ どこに売ってるん?
と云うよな不思議な色の
小さなダウンジャケットみたいな
上着を着て
父親は出て行った
そんな夢を見た