住んでいる賃貸マンションの一階は、
マンションの管理会社さんの事務所が入っている。
マンション自体は、ペット飼育禁止なのだが、
管理会社さんでは猫さんが飼われている。
実質的には、「保護」である。
駐車場スペース(賃貸ではなく管理会社用)の一部に、
野良猫さん達の寝所・餌場を確保し、
妊婦猫さんや怪我や障害を抱えた猫さん達は、
事務所内で保護している。
見事なモノで、キレイに掃除されており、
匂いなんかも気にならない状態に保たれている。
猫さん達は、
管理会社のヒトにはなついているが、
僕がどんなに毎日挨拶してみたトコロで、
警戒心は失わず、きちんと野良状態だ。
そんな風な安全地帯がある、と、
この界隈の野良さんの口コミでもあるのか、
或る日、急に、新顔の妊婦猫さんが増えていたりする。
さて、またも、新顔が現れた。
黒猫さんである。
最近まで飼い猫さんだったのか、
野良さんのグループには入れずにいて、
通りすがりの僕には甘えて来る。
うーむ、大丈夫か?(イロイロと)、
と、心配していたら、
管理会社の方も、当然、察知されたようで、
野良さんグループとは少し離れたトコロに、
黒猫さん用のスペースを確保してくれていた。
専用段ボールボックス(寝所)と餌場。
優しいヒトらやなー。
早く馴染めたらいいのにねー。
可哀そうに、こんな寒空の時期に野良になってー。
頑張れー。
などと、思っていたら、この黒猫さん、
夜には姿を消しているのだ。
もしや、帰宅しているのではあるまいか。
まさか、プチ家出風か?
盗んだバイクで走り出す気取りか?
あげくに、先日なんざ、
荒れた天候の続いた数日は姿を見せずに、その後、
風雪に耐えたとは思えぬ艶々のキレイな毛並みで登場。
おいおい。
声を掛ければ、すぐに、
「にゃぁ~ん」と、いいお返事。
もはや、疑いの気持ちでしか、キミを見られないよ。