帰り道、家の近くの歩道で、
野良猫に給餌をしているヒトがいる。
深夜のコトだ。
何度か見掛けているが、
二人組で、給餌の後は、
ちゃんと周囲を掃除してから、
帰って行っている様子だった。
掃除には懐中電灯まで使っていた。
或る日の帰り道、
その二人組がぽつねんと立ち尽くしており、
猫さん達の姿も遠巻きにあり、
何か様子がいつもと違う、と、思っていたら、
おやおや、まぁまぁ、おやまぁまぁ、
ご近所さんに警察へと通報されていた。
「注意して、警察呼ぶよ、云うたら、
ほな、待ってます、云うてるから、
ちょっと、はよ、来て下さい。」
と、角(かど)の一軒家の玄関先に座り込んで、
その家のヒトと思しきおばちゃんが電話をしている。
うむ、あかんコトなのだろう。
生活者からすると、
糞尿・臭いの問題等、迷惑なコトも多いであろう。
僕は、するりと、通り抜けて、家路を急ぐ。
遠き山にとっくに日は落ちている。
はてさて、どうなったのだろう。
多分、警察が取り締まったりとか、
そう云う筋合いの話ではないのだろうとは思う。
その後、一週間程経過するが、
給餌をしている姿は見掛けていない。
猫さん達は、期待し続けて待っているのだろうか?
何事もなかったように、そんなモノやと、
新しい生活リズムへとシフトするのか?
いざや、楽しき、夢を見ん。